「話のわかる工務店」がわかる話

お客さまとの話。職人との話。取引先との話。地域の話。お金の話。家づくりの参考になればと思い、「話のわかる工務店」がこれまで語って来なかった話をご紹介します。これで脇坂工務店のことを少しでも知っていただければ幸いです。

脇坂肇

2022年5月20日 更新

#37

インスタグラムはじめました。

脇坂肇

正直、
ちょっとうらやましいなって思っていました。
知り合いたちが
「いやー、アレでプロモーションを
やってみると、すごい反響があってね…」
とか
「この前、アレに愛車をアップしたら
すごいいいね!がついてさ…」
とか言っているのを横目に
冷静さを装う日々。
まさか自分もアレをやってみたいなんて、
今さら口が裂けても言えない…。
でも、ついに。
ついに、この言葉を口にできる時が来たのです…。

インスタグラムはじめました〜♪
(冷やし中華の、あのメロディでお読みください) 

「早すぎてもダメ、遅すぎてもダメ」
こんな格言が商売でよく言われていることを
ご存知でしょうか。
あまりに最先端を行き過ぎると、
世の中がついて来れません。
例えば、世紀の大ヒット商品であるiPod。
革新的だという評価を受けましたが、
実は、2001年の発売時点で、
既に数社からmp3プレイヤー自体は
販売されていたんですよね。
でも、一人勝ちとなったのはiPod。
先発組の欠点や不満を解消できたところに、
大成功の要因があるのではないでしょうか。
いきなりiPodが世の中に登場しても、
新しすぎて受け入れられなかったのでは、
と私は思っています。
あ、なんか突然ビジネスパーソンぽく
語ってすいません。

かたや、
「遅すぎてもダメ」
というのはわかりやすいですよね。
私が今頃になって、
「最近、タピオカミルクティーってやつが
ナウなヤングに流行っているんでしょ…?
出店すれば必ず売れるっていうから、
フランチャイズ契約を結ぼうと
思っているんだけど…!」
と鼻息荒く言い出したら、
「あ、この人、
流行から遅れていて何も知らないから、
カモにされているな…」
って、かわいそうな子のように見られますよね。
商売の流行り廃りを見極めて、
好機を逃さないようにしたいものです。

さて、今回のお題はインスタグラムです。
2010年10月にリリースされたらしいのですが、
日本で一般の人に流行り始めたのは、
ここ5,6年といったところでしょうか。
存在を知ってはいましたが、
ずっと様子を見ていました。
そろそろやらないと…と思っていたものの、
二の足を踏んでいた私。
最大の理由はマイ・ケータイ事情。
何を隠そうずっとガラケーでしたからね…。

で、いよいよスマホに買い替えるか、となった際、
お世話になっているWEB会社の方に
機種設定の面倒をあれこれ見てもらったんです。
「社長が使いそうなアプリを
予め入れておきました!」
と彼がセッティングしてくれたスマホを見ると、
そこにはインスタグラムのマークが!
これでインスタグラムデビューだ!
と思ったものの操作が…わから…ない…。
いや、ち、ちがう!
…忙しかった…
そう、忙しかったんです、私!

ここに詳しく書いているのですが、
当社に営業担当がいなくなって、早1年半。
忙しい自慢をしたくはないのですが、
さすがに忙しい。忙しすぎる。
2022年には60歳を迎える私です。
「もう疲れたよ、パトラッシュ…」
と何度フランダースの犬のエンディングのような、
つぶやきをしたかわかりません。
「ネロだけに私は寝ろ!ってことじゃないか、
ははははは…」
と周囲に聞こえるように独り言を言っても、
生暖かい視線しか返ってこないので、
休むに休めず。
色んな意味で、これはマズい。
そろそろ組織を強固にして、
来たるべき時に備えなければ。 

そんなことを考えていた矢先、
とうとう見つかったのです。
営業ができる人材の採用に成功したのです。
その名もM山君。
某求人サイトで募集をかけていた営業職に
応募してきてくれた人物です。

アラフォーの彼は、
30歳から建築業界に入り、
ゼネコンや工務店などでキャリアを積んできました。
直近で所属していた会社では、
人数が少ないこともあって、
営業だけにとどまらず広報もやっていたのだとか。
もちろんインスタグラムも馴染みがあると!
有名企業1社で1つのキャリアを積んできた人より、
名も知れぬ中小企業でもいいから
色んな経験・職歴を積んだ人のほうが、
当社で活躍できる確率が高いというのが私の持論。
経歴を聞く限り、即戦力として活躍してくれそうです。

2022年3月にM山君を面接したのですが、
私の中では即決。
その場で「うちへおいでよ!」と言いましたから。
経験・スキルが魅力的なのはもちろん、
見た目が小綺麗で、きちんと話ができて、
悪い印象を抱く人はいないだろうと。
いきなり面接合格となったせいか、
M山君は
「ちょ、ちょっと考えさせてください…」
と言って、即決してくれませんでしたね…。
私があまりに食い気味だったから、
本能的に恐怖を感じたのかもしれません。
それでも数日後、無事に
「御社でお世話になります」
と彼から返事がありました。

インスタグラムはじめました〜♪

え?
冷やし中華のあのネタって
こんな風に唐突にサビのフレーズを
挟みませんでしたっけ…?

え?
さっきの
「早すぎてもダメ。遅すぎてもダメ」説でいうと、
冷やし中華のネタは
「遅すぎる」んじゃないかって…?
こらっ!
本当のことを言うんじゃない!

たまたま求人サイトの募集で
当社を知ったM山君。
興味を持ってネットで色々調べてくれたそうです。
当然、この「わかる話」も読了。
これを読んだ上で、応募してくるとは
なかなか奇特な人がいるものだ…。
(良くも悪くも)
どう見ても普通の会社じゃないことが
にじみ出ているでしょう…。
え、どのあたりが響いたの…?
と恐る恐る尋ねると、彼はこう答えました。

『52歳』の謎。っていうエピソードに
共感を覚えたんです。
こんな考え方ができる人が社長なんだ!
って感銘を受けたというか。
自分もこういう人生を送りたいと思ったんです」

さすがM山君、まるで私がお金を払って
言わせているかのような100点満点の答え。
(いや、払っていません)
わかる、わかるよ、M山君。
人生という名のドラマの主人公は、
自分だからな…!

ちなみに弟子募集のエピソード
読んでいるようだったので、
その話を彼にふってみると、
「弟子を募集するなんて面白いですね…ははは」
と乾いた笑いが返ってきました。
まだ、心を許してくれていないようなので、
このあたりは追々相談したいと思います。
あまりに執拗に迫って、
逃げられても困りますから(真顔)。

営業もできるし、広報もできる、
なんなら現場監督の経験もあるから、
見積だって作れてしまう。
こんな人材に巡り会えるなんて、
いやぁ待っていて良かった良かった。
ちなみに、当社の営業は、
とにかく売れればいいっていう
スタンスでは決してありません。
ほら、住宅営業って
売上グラフをオフィスに貼り出して、
「オラァ、受注取れるまで、会社戻ってくるな!」
みたいなゴリゴリな感じをイメージしません?
脇坂工務店に限っては、それはないですねぇ。
受注を取るより、
笑いを取ることに命をかける社長が
言うのだから間違いない。
会社が数字を追いかけることが、
お客さまの幸せにつながればいいですけど、
なかなかそうはならないですからねぇ…。
あ、個人の感想です。個人の。

で、なんの話でしたっけ。
そうだ、インスタグラム。
入社早々、M山君は
当社のインスタグラムアカウントを立ち上げて
運用を始めてくれました。

ずっと横で
「インスタグラムはじめました〜♪」
と歌っている私を横目に
あっという間に投稿を重ねていき、
それに比例してフォロワーが増えていっています。

「社長が、
『インスタグラムはじめました〜♪』って
歌っている投稿とかどうかな…?」
と提案してみたのですが、
華麗にスルーされました。
ええ、やはりデキる男です。
私の目に狂いはなかった。

そうやってM山君の邪魔をしていると、
気づいたことがあります。
インスタグラムって、
プロセスをアピールするのに、
適したメディアだなぁってことです。

当社は大なり小なり各種プロジェクトが
随時進行しています。
そのプロセスにおいて発信できる情報って
けっこうたくさんあるんですよね。
特に、2021年あたりから
当社が力を入れ始めている
「コンセプト住宅」は、
インスタグラムとの相性が良い。

この「コンセプト住宅」とは何か。
ちょっと掘り下げてお話しましょう。

世の中では大きく分けて、
オーダーメードの「注文住宅」と、
既に建っている状態の家を買う「建売住宅」という
2つの商品が存在します。
数多くの注文住宅を手掛ける当社ですが、
建売住宅はやっていません。
なぜなら、脇坂工務店なりの美学にあう
「いいと思うもの」を建てていくと
どうしてもコストがかさんでしまうんです。
対して、建売住宅を購入される層が
求めているのは比較的低コストの家。
そこが合致しないから、
当社はその領域に進出していないんですね。

そんな背景を踏まえつつ、
私たちがたどり着いたのが「コンセプト住宅」です。
注文住宅と建売住宅の中間をイメージしてもらうと
わかりやすいかもしれません。
これはまず土地ありきです。
魅力的な土地を見つけたら、
その周辺環境にあわせて
設計士さんに家を設計してもらいます。
この時点で、家としてのクオリティや
独自性はかなり高いものになっています。
注文住宅で培ったノウハウなんかも
存分にそこに注ぎ込みますから、
画一的な建売住宅とは違うことは
ひと目でわかってもらえるはず。
また、一度設計を行うことということは、
それをもとに、
パース図や建築模型を作れるということ。
モデルハウスがなくとも、
イメージをつかんでもらいやすくなる
メリットも生まれます。

さらにミソなのは、
まだ“柔らかい”状態での販売という点。
販売を始めた段階では、
「この間取りをもう少し広く取りたい」
とか
「キッチンの設備はこうしたい」
といった仕様変更がまだまだできる状態なんです。
建築確認申請っていう法的手続き前なので、
1部屋増やすことだって可能。
あ、念のため言っておくと
「東京ドーム1.5個分くらいの
1部屋を追加したい」
とかはナシですからね。
や、東京ドーム0.5個もダメです。

このやり方は、
設計事務所にもメリットがあります。
設計をスタートする時点では
いつまでに建物を建てなければならない、
みたいなガチガチのスケジュールが
定まっていません。
柔らかい状態なので、
他業務とのスケジュール調整がしやすいんですよ。
一見、手間がかかる販売手法のように
見えるかもしれませんが、
ある意味合理的な家なのです。

そんなコンセプト住宅ですが、
現在第2弾が進行中です。
え、第1弾はどうしたって?
良い質問ですね。
実は、ありがたいことに、
世の中にお披露目する前に、
買い手がすぐに決まってしまったんです。

ある土地を紹介したお客さまから、
「もっと駅近の土地ってないんですか?」
と聞かれたので、
「あるにはあるんですが、
土地だけの販売じゃなくて、
こういう家を建てて販売する予定なんですけど…」
と当時構想中だったコンセプト住宅第1弾の
図面を見せたところ、
「これがいい!絶対これ!」
と鼻息荒く即決頂きました。

というわけで、公表する前に
お客さまのもとへ旅立っていった第1弾。
幸先いいスタートです。
そして、第2弾はこんなコンセプト住宅
どうですか、普通の建売住宅とは
明らかに違いませんか?
しかも、これがまだ柔らかいプランであって、
お客さまのご要望にフィットするよう
カタチを変えられるわけです。
こちらもリリース早々、
お問い合わせをいただいており、
成約する日も近そうです。

脇坂工務店のコンセプト住宅。
気になってきましたか。
そうでしょう、そうでしょう。
ただ、これだけ紹介しておいて、
もうネタがないってのは、
いかがなものかってことで、
第3弾をご用意しました。
こちらになります!
「え、結局この宣伝だったんじゃない…?」
っていう声は聞こえないように、
私の耳はできていますから。
ええ、大丈夫です。

コンセプト住宅第3弾、
その名も
「山と農園を眺める駅近店舗付き住宅」
です。
長い!
昔のB’●の曲かと思うくらいに名前が長い!
JR函館線「ほしみ駅」から徒歩5分の駅近物件です。
広さは約483坪。
もともと農家さんが所有していた農地でした。
果樹園的な感じでやっていたらしく、
栗や胡桃、葡萄、桜、こぶしなどの木々が
敷地内に生えています。
また、山から水が流れ込んできているようで、
土地の真ん中あたりには池みたいなものもあります。
畑の水やりにも使えることでしょう。
先日様子を見に行った時に、
鴨のつがいが池のほとりにいたので、
近々子供が生まれるんじゃないでしょうか。
書いてて改めて思いましたけど、
小さな池があって鴨がいる土地って
すごくないですか…!?
さらに前オーナーが残した
農業用倉庫が1棟、敷地内に残っていて
それも活用可能です。
池も倉庫もついてくる!

駅に近いのですが国道5号線にも面しており、
5〜6台ほど駐車できるスペースもあります。
「山と農園を眺める駅近店舗付き住宅」
という名前の通り、
1F部分を店舗として使う想定で
設計を進めています。
ヘアサロン、雑貨屋、カフェ、レストランなどなど、
フィットしそうな業態はたくさんあると思いますよ。

こんな特徴的な第3弾も
インスタグラムで随時紹介していったら、
きっと反響がありそうな気がします。
どんなお客さまと出会えて、
どんな商売がここで始まるのか、
今から楽しみですねぇ。

というように、
コンセプト住宅でお伝えできる
アレコレ含めて、
脇坂工務店のインスタグラムでは
各種情報を発信していきますので、
ぜひホローをお願いします。
ホローしないと
夢で私が出てくる呪いをかけます。

ところで、M山君、
ほ、ホローってどうやってやるんだっけ…?
ん?
ホローじゃなくて、
ふぉ、フォロー…?
す、ストーリーズ…?
り、リール…?

イ…、インスタグラムはじめましたぁ〜♪

脇坂肇