2020年4月24日 更新
#12
よく遊び、よく遊べ。
腸は、脳よりも優秀なんです。
その腸を元気にするには乳酸菌が最適。
だから、あのサプリを飲んでいる私は元気そのもの…。
あ、今ページを閉じようとしましたね。
やばい、変なサイト開いちゃったな…
と思っていませんか。
山菜採りで見つけた怪しいキノコを食べて
意識が朦朧としていて…
とかではありません。
いや、むしろ逆です。
サプリのおかげで絶好調なんです。
え、むしろますます怪しい?
まあまあ、ちょっと話を聞いていってください。
今回は音楽を通じて知り合った
ある経営者の方のおかげで、
結果的に私の腸が元気になった話です。
あ、ちょっと待ってください。
怪しい話ではないですから。
いや、ここだけ聞くと怪しいですけど。
ちょ、ちょっと待って…。
あるインディーズミュージシャンを
応援していた時期がありました。
自分が音楽的なことをまるでやらない代わりに、
誰かアーティストを応援するのが好きなんです。
彼らのことは仮にAとでもしておきましょうか。
ひょんなことからAとつながった私は、
彼らが懇意にしていたカフェバーに
出入りするようになります。
ピアノをやっていたうちの娘が
その店でバンドに誘われたりするのですが、
その顛末は第3回の
「家の次は、旦那さん。」
に詳しいので、興味のある方はご覧ください。
さて、その店で「Aを応援する会」なるものが
立ち上がりました。
きっかけは彼らのKitaraライブが決まったこと。
「せっかくなら満席にしようじゃないか」
という趣旨でそのカフェバーの常連さんを中心に
立ち上げられた会です。
そこで知り合ったのがBさんご夫妻でした。
お話していると、
Bさんのご主人は薬局を経営されていることが判明。
「へー、私も工務店を経営してるんですよ」
なんて言いつつも、
それ以上は特に仕事の話に深入りせず、
そのミュージシャンの話とか音楽の話で
仲良くなっていきました。
Bさんは私より15歳ほど年上でしたが、
あまり年の差を感じさせない方。
気さくで明るい人だなぁくらいに思っていました。
それがまさか、あんな大会社の社長だったとは…。
そんなこんなで、Kitaraライブも無事満席で終了。
以降もBさんとはさらに仲良くなって、
2ヶ月に1回くらい飲みに行くまでになりました。
赤ちょうちんのような店に行くこともあれば、
奮発してちょっと小洒落たところに行くこともあり。
Bさんから奢っていただいたら、
次は自分が奢ったりなんかしていました。
Bさんがあんな会社の社長だと
知らなかったですからねぇ。
無知とは恐ろしいです。
もっと奢ってもらえば良かったです。
あ、嘘です。
他にも、
「今度うちの会社、社屋を新しくするんだよ」
なんて、Bさんが仰っていたので、
「へー、いいですねぇ」
なんて適当に回答していました。
まさか、その新しい社屋を手掛けるのが、
日本屈指の名門設計会社だとは露知らず…。
知り合ってから5年ほど経ったある日、
突然Bさんから電話がかかってきました。
「今ね、東京出張から戻ってきたんだけど、
都会は疲れるねぇ。
息抜きにちょっとドライブがてら
銭函に来てみたけど、いい所だねぇ。
知らなかったよ!」
とBさん。
彼が海好きなのは話に聞いていたので、
銭函を気にいるのも合点がいきます。
「どこか海沿いの土地ってあるのかい?」
「今、当社で扱っているのありますよ」
「お、それなら今週末見に行くわ〜」
なんてやりとりがあり、
本当に週末銭函にいらっしゃいました。
当社おすすめの土地を案内したところ、
「いいね。ちょっと女房と相談してみるよ」
と言って銭函を後にされたのですが、
その翌週の水曜日にすぐ連絡があり、
「脇坂社長、あの土地買うよ!」
え?
「あれ、私、魚屋だっけ?」
って思いましたから。
だってBさん、お店で魚や野菜を買うくらいの
気軽な感じだったので…。
やはり優秀な経営者は決断のスピードが違うなぁ、
と痛感したことをよく覚えています。
その後、トントン拍子に話が進み、契約が成立。
そこには別荘を建てることになりました。
この頃になっても、
私はまだBさんがどんな会社を経営されているか
よく知らなかったのです。
せっかく音楽という遊びの場で知り合ったので、
仕事のことをあまり持ち込みたくないと
頭のどこかで思っていた節があります。
そもそも、私はあまり人の背景みたいなものに
興味がないのかもしれません。
背景というのは地位とか経歴とか、です。
今対峙している人が、どんな人なのかは
この目で判断しているんですよ…。
なんて言うとカッコつけ過ぎでしょうか。
情熱●陸の出演が決まったら、
このセリフ言おうと思います。
ちなみに、Bさんが別荘を建てることにしたのは、
自宅が会社に併設されていて、
なんだか落ち着かないから。
息抜きできる場所が欲しいというのが理由でした。
土地を買う時は光速で決めたBさん。
しかし、いざ別荘を建てるという段階になると、
「脇坂社長、僕、今まで頑張ってきたから、
別荘くらい建ててもいいよね?ね?ね?」
と何度も私に同意を求めてこられました。
私なんかは、
経営者で商売もうまくいってるなら、
別荘の1つや2つくらい良いのでは、
と思ってしまうタイプなのですが、
Bさんは自制心を働かせているというか、
自分をきちんと抑えていらっしゃるんだなぁ、
自分も見習わないと…と感じましたね。
お金が入ると、すぐ買い物をしていた
若い頃の自分を叱りにいきたいです。
そうそう、Bさんの正体を知ったのは、
その別荘を手掛けた設計士さんからの情報でした。
その方、日本屈指の設計会社で設計をされていて、
リタイア後は独立して設計の仕事をされていたんです。
Bさんとは関係のないルートで私は知り合い、
「なんか、Bさんと合いそうだな」と思い、
別荘設計を依頼したという経緯があります。
で、その設計士さんと話している時に
「そうそう、僕が前にいた会社、
Bさんの会社の新社屋を手掛けているんですよねぇ」
とこぼすもんだから、
「え!Bさん、そんな名門に依頼したんですか?」と私。
「え、だって、
Bさんの会社は売上●●●億円くらいですし」
「あー、なるほどなるほど
●●●億円もあれば、そりゃ依頼しますよね…
…え、●●●億円?!」
思わずノリツッコミしました。
マジですか!と。
当時、当社の数十倍くらいの規模の会社を
Bさんは経営されていたんです。
それ聞いて私は胸をなでおろしました。
お酒を片手に
「Bさん、わかりますか…経営ってやつはね…」
みたいなこと口にしなくて良かったと…。
別荘は素晴らしい仕上がりになりました。
Bさんと奥様は大喜び。
下手なライブハウスより大きなリビングは
海がバーンと見えて銭函の醍醐味を十二分に味わえる
つくりになっています。
完成から1ヶ月くらい経った頃でしょうか。
Bさんからこんな言葉を頂きました。
「いやー、もっと早く建てておけばよかった!
建ててみないと、わかんないもんだね」
これは他のお客さまもよく口にされることなんです。
大きな会社をやっていらっしゃるけど、
ある意味「ふつうの人」なんだなと感じましたね。
(そこまで大きな会社を経営している時点で
ふつうの人ではないのですが…)
そんな「ふつう」さがあるから、
私はBさんと仲良くなれたのかもしれません。
後日談としては、
Bさんの薬局が新店舗を出すことになり、
その建築を任せてもらいました。
売上●●●億円オーバーの会社の店舗の仕事って、
うちのような小さな会社にはなかなか話が来ないので、
携われて嬉しかったですね。
他にも、Bさんが懇意にされているドクターの
家の修繕をお手伝いしたり、役員の方の自宅を建てたり。
別に狙ってBさんと仲良くなったわけではなく、
ただただ楽しく遊んでいたら、
結果的に仕事につながっていきました。
こういう巡り合わせって、意外と多いんです。
何がきっかけで、物事が始まるかわからないもの。
それが人生の面白いところ。
だから、私は今日も明日も明後日も遊ぶのです。
(関係者の皆さま、言い訳じゃないですよ…)
そうそう、音楽だけじゃなく、
絵という「遊び」も好きです。
私、家を建てられたお客さまに、
画廊で絵を買ってプレゼントすることが多いんです。
Bさんの時は、Bさんの会社に飾ってある絵を見て、
社員の方にこっそり
「この絵、誰が選んだんですか?」
とリサーチしていました。
それはベルナール・カトランという
フランスの画家の作品。
さらにBさんは青が好きなこともわかっていたので、
馴染みの画廊で青のカトランを買って、
別荘の完成時にサプライズで贈りました。
Bさんご夫妻、大喜びだったなぁ。
音楽とかアートとか、
不要不急なものって大事だと思うし、
私は単純に好きなんです。
あと、それに関わる“変な人たち”も好き。
ジャズピアニスト、クラシックピアニスト、ギタリスト、
レコード会社の人などなど。
なぜだか知らないけれど、
気付けば音楽つながりの友人・知人がたくさんいます。
そういった好きなものから育まれる自分のセンスを、
お客さまは見ているんじゃないでしょうか。
住まいをつくる際には、波長やセンス、
感覚があう人を見つけるのは大事ですから。
私たちは、工務店という芸風(あ、社風か)、
を大事にしています。
尖りすぎるわけでもなく、普通すぎるでもなく、
新しすぎず、古すぎず、良い塩梅。
「話のわかる工務店」という言葉を掲げているけど、
言葉にならない感覚まで共有できるのが理想です。
もし、私たちの活動にピンとくるものがあれば、
一度オフィスに遊びにいらしてくださいね。
で、今回のエピソードで
何が言いたかったかというと…。
Bさんは薬剤師の資格を持っているので、
ふとした時に体調の相談をしたところ、
「僕が自分で飲むために
色々調べて仕入れたサプリがあるから、
それを飲んでみると良いよ」
と、あるサプリを薦めてくれました。
薬局を経営する薬剤師が選ぶサプリって
すごく効きそうですよね。
「とにかく腸だよ。
腸は脳より優秀だからねぇ。
でね、腸には乳酸菌が良くてね…」
とBさん。
だから今、そのサプリを愛用するようになって、
私は健康なんてもんじゃないんです。
超健康。
いや、腸健康です…!
あれ、なんか喋りの調子が悪いな…。
Bさん、そういう不調に効くサプリないですかね…。
脇坂肇