伊藤ゴローさんの語る 音楽室の魅力とは
私は北海道が大好きです。
といいますのも、苫小牧に住む伯母さんからは子供の時から随分と可愛いがられ、楽しい思い出が沢山あるからです。
実は機会さえあれば移住したいなとも夢見ています。何度か訪れた弟子屈町で創作に専念してみたいと考えています。
そうした思い入れのある北海道で、一般的には難しいとされる木造住宅に防音効果の高い音楽室が作られたとうかがって、今回お邪魔しました。
木の香りに包まれた音楽室は、とてもナチュラルな響きが印象的でした。
楽器は音を鳴らすことで艶やかな音響を得ることが出来るように、音楽室も木材も同じように美しい音になっていくのだと思います。楽器演奏に限らず、レコードを聴いたり音楽を楽しむ場所に最適だと思いました。
私も自宅での作業用に防音室を作りましたが、マンションの部屋に防音を施してもらったものなので、間取りや音響など、なかなか納得のいくスタジオはできませんでした。
音楽室を新たに作る機会があれば、今度は音の響きにさらに気を配りたいと考えています。
吸音することで音の響きが無くなってしまいますが、楽器を鳴らす喜びが無くならない工夫が必要です。長時間の作業にも、自然な環境は無くてはならないはず。自然な楽器の響きが失われないような音響設計が非常に重要だと思います。
次回、脇坂工務店さんには、まるで新しい楽器のような、オリジナルな音響を創りだすスピーカーのような装置を作ってもらいたいですね。